
先週体験版をプレイして記事にしていたLIMBOですが、その後完全版をダウンロード購入してプレイしてみました。ネタばれにならない程度にインプレッションを。
体験版でプレイできたのは本当に冒頭の部分だけで、最初のほうではあまりアクション性の要求されず、落ち着いてのんびりとプレイできるような仕掛けが多かったのですが、先に進むとそうも言っていられなくなり、どんどんアクション性の高いものになっていきます。
グラフィックがモノクロなのでだいぶマイルドな印象にはなっているものの、けっこういやーな感じの死に方をするので最初はなんだか良心が咎めるのですが(笑)、後半ではかなりシビアなタイミングの操作が要求される仕掛けも多く、キャラが死んでもすぐにそのチャプターの頭からプレイ再開できるので、どんどん死にながら、体当たりで仕掛けを解いていくような感じです。
仕掛けもすごく凝っています。物理演算を駆使した仕掛けがとても多いのですが、重力、作用と反作用、浮力、電力に磁力……などなど、物理の時間で話を聞くようなものはまずだいたい出てきます。仕掛けによってはかなり頭を悩ませることになりますが(実際、いくつかの仕掛けでは30分ぐらい悩んだりしました)、とてもバラエティが多く斬新な仕掛けばかりで、パズルとして考えても飽きがこない作りになっています。タイトル自体は実を言うとそれほどボリュームはなく、全部で5時間程度で一通りクリアしてしまいましたが、ひとつひとつの仕掛けが斬新なので個人的には達成感・満足感がとても高かったです。
それと良い意味で気になったのが、このゲームの裏に流れるストーリー的な部分です。ゲーム中にストーリー的なものが語られることは一切ありません。少年は妹を探すため旅をする、という設定はあるものの、なぜこんな悪意に満ちたトラップの中を先に進まなければいけないのか、なんで死にそうな目に会い続けなければいけないのかは分からないままとにかく先に進み続けることになります。
ただ、そのバックグラウンドを示唆しそうな出来事はゲーム中にいくつか、トラップの一部とか背景などという形でうっすらと現れます。創造の範疇でしかそれを補うことはできませんが、シックな世界観とムダの全くないエレガントな配置から、きっとそれらもストーリーを語るための、必要にして十分な要素なのではないかと感じさせます。こうしたバックグラウンド設定はパズルゲームとしては必要ないのかもしれませんが、パズル部分がそうであるのと同様の「ほのめかし」があることで、パズルアクションでありながら同時によい意味でプレイヤーに「想像させる」、とても文学的なゲームになっているのではないかと思いました。