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【書評】「創意工夫」の気持ちをチクチクと刺激されました:「キレイゴトぬきの農業論」久松達央

普段から本はぼちぼちと読んでいるので「いつかブログで本の紹介をやってみたいな…」と漠然と思っていたのですが、気が向いたので突然始めてみたいと思います(笑)。RICEらしく、野菜に関する本から始めます。

今日ご紹介するのは、久松達央さんという方が書かれた「キレイゴトぬきの農業論」という本です。


 

著者の久松さんは、有機農業を自分で始めてみたいと、15年ほど前に脱サラして農場をはじめられた方です。タイトルに惹かれ「農業の本」として手に取ったのですが、有機農業についての話ももちろん、「自分で会社を興す人」とか、ビジネスを自分でやりたい人にとっての良書でもあるなだなと感じました。少し紹介してみたいと思います。

この本のオススメしたいポイントを2つ書いてみました。

「目的」ではなく「手段」としての有機農法の話が面白い

この本は有機農業に対する三つの「誤解」についてかかれた章から始まります。一般に「有機農法は農薬を使っていないから安心」と言われますが、果たしてそうなのか。逆に、農薬を使用した慣行農法はそんなに安心できないものなのか。

そんな話から始まるこの本の中で出てくるキーワードは「エロうま野菜」。変な意味ではなく(笑)、「体にいいから頭で食べるのではなく、思わず体が欲してしまうようなヤバい野菜」(本文より)のことです。

生き物従来の仕組みを生かして、旬に収穫したものを採ってすぐ食べるのが栄養価も高くて一番美味しいのではないかと考えた著者の久松さんが、この「エロうま野菜」を作るために、試行錯誤を繰り返してたどり着いたのが有機農業という「手段」だと言います。本の中で多く触れられる「おいしい野菜」「健康な野菜」という言葉を目にするうち、ぼくたちは本当においしい野菜を食べているのだろうかと考えさせられてしまいました。

野菜を売る「経営者」としての目線が面白い

野菜を作るだけでなく「売ること」「生活者に届けること」というところまで意識するのは「職業としての農業人」であればある意味当然の話です。新規で就農した久松さんが、どのように自分の野菜を多くの人に手に取ってもらうかを試行錯誤する過程がまた面白い。

本の中では「ゲリラ戦法」と書かれているけど、既存の農業者とは規模が違う新規就農者が、どのように販路を作っていったかについての部分が多く書かれています。例えばニッチを狙った少量多品種生産に特化したり、ホームページやSNSを駆使して情報発信をしたり…。本の中では「センスもガッツもない」と語る久松さんですが、小規模農業の戦い方を実地の中で本当にしっかり考え抜かれているんだな、という様子が文面から伝わってきます。

まとめ

これを読んでいて、農業とか関係なく、新しいことに対して創意工夫でどう立ち向かうか、ということについて書かれた本だなと感じました。いままで経験のなかった「農業」というジャンルに対して試行錯誤を繰り返しながら、自分なりの強みを探して確立していく久松さんのやり方には、かっこよさすら覚えます。

農業に関心がある人だけでなく、自分でビジネスを起こしたい人やフリーで頑張ってみたいという人にオススメな本だと思いました。新書なのでそれほど読むのに時間はかからないと思います。ちょっとした合間にぜひ読んでみてはいかがでしょうか。


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投稿者:

よしだ

よしだ

Webプロデューサー、レッスン&セミナー講師、マーケティングコンサルタント。ときどきカメラマンとしても活動。

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