あえて、かすり傷程度の「痛い目」を生かして仕事のしかたを伝えたい。

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ぼくは今、とあるIT系の会社で現場管理的な仕事をしています。ぼくのチームではいつも10〜15人ぐらいが作業に当たっており、その作業スケジュールを決めたり進捗や工数を管理したり、そんなことを行っています。

今まではぼくがメインでその管理を行ってきたのですが、仕事の規模拡大に向けて管理の仕事ができるよう、何人かの若者を育てています。

で、今日はその若者のうちのひとり、仮にS君としましょう。彼が今日のブログ記事の主役です。本人には未承諾で記事を書いています。まあいいだろう(おい)。

現場の仕事ができる能力と、管理の能力はけっこうちがう。

S君は現場の若者の中でもトップクラスの実力を持ち、すでに去年から管理について学んでもらったり、実際に何度か管理をやってもらったりしている、自他ともに認めるチームの中心メンバーです。

そんな彼にスキルをしっかりと付けてもらうため、今週は一案件まるまる彼に管理をお願いする事にしました。ぼくは彼の代わりに現場の仕事をしながら彼のサポートに回ります。

しかしその案件は、お客様都合で当初の予定から遅れに遅れまくってしまいました。実は、今週の案件は荒れるであろう事は事前からある程度分かっており、ぼくも彼も承知の上でそれを行っています。

これぐらいの荒れ模様であればなんとかやりきってほしい、という気持ちでいましたが(その予想を上回る荒れ方になってしまい若干焦ったのは内緒ですが)、まぁこうなると管理は忙しくなります。

どれぐらい遅れているのか。原因は何か。どうやって回復させるか。あるいは追加の工数がどれぐらい必要か。電卓やExcelとにらめっこしながら数字と格闘して、客先に報告したりしなきゃいけません。管理をやっていていちばんお腹が痛くなる瞬間です。S君、朝からバタバタと奮闘します。

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黙って見てるって、やってみたらつらい。

S君はとても頭のキレる若者で、現場の仕事となればそりゃもう器用にスピーディにこなす頼もしい存在なのですが、管理となるとまた求められるものが違ってきます。管理作業への慣れはもちろん、数字を読む力や説明力、交渉力、そして多少の図太さも必要です。仕方ない事なのですが、まだなかなかその辺がおぼつなかい。

となりで見ているとハラハラします。電話の受け答えを聞いていて内心ツッコミを入れることも少なくありません(笑)。でも黙ってます。とはいえ黙ってるのつらい。ぼく自身が精神的にけっこうつらい。

ぶっちゃけ、その場で助けてしまった方がぼくも楽です。仕事も早く終わります。でも彼のためにならない。いずれ複数の案件が同時に立ち上がって2人とも管理をしなければいけなくなったら、彼も自力で走らねばならないのです。

もちろん、本当に大炎上してしまうようなら助けるつもりで、隣の席で黙々と別作業をしつつS君の動きを観察する日々が続きます。

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大ケガじゃなく、かすり傷程度の「痛い目」で学んでくれたら嬉しい。

自転車は転ばないとうまく乗れるようにはなりません。

とはいえ、完全に放置してひたすら痛い目を見させる…というようなやり方も、ぼくは違うと思っています。

ぶっちゃけぼく自身は、管理の仕事に関してはノーガード戦法で叩かれまくってやっとこ身につけたような感じですが(今もちゃんとできているのかどうか分かりませんが)、「だからお前もそうしろ」ってのはちょっと違う。そもそも出来る人がいるのに教えないのはあまりにもったいない。

ようは、自分の頭で考えて仕事できる人になってくれればいいので、それに見合う量の痛い目であればよい。

そこで、「大ケガしない程度に、でもかすり傷はあえていっぱい負ってもらおう」という方針でいくことにしました。

なので、必要なときには先回りして「こういう切り口で考えたらどうだい」というヒントは出します。ただし、答えは言わない。あくまで自分で考えてもらいます。そうすると、意外と思った通りの方向に転ぶ事が分かりました(笑)。

かすり傷を負ってしまった直後に手を差し伸べます。「今痛かったよね。なんで痛いか分かる?」

…ここ数日、ひたすらこんな事を繰り返しています。

もっと効率的に学べる方法もきっといろいろあるんでしょうね。一見遠回りな方法にも見えますが、自分の頭を使って考えて、迷い、痛い目を見て覚えた事は絶対に忘れないで身に付くと思っているので、これからも心を鬼にしてS君に痛い目を見てもらいます。S君に幸あれ。

※ちなみにこのブログを書いている現在、S君は残業して仕事を片付けてくれてます。がんばれ…!


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