ラジオパーソナリティをやって学んだ、人にモノを伝えるために大事なこと

札幌市の西区は琴似に「三角山放送局」というコミュニティFMがあります。

1998年に開局したこの局の古参メンバーを集めた「同窓会」に出席してきました。うちの奥さんが開局当時のパーソナリティで、ぼくもその少し後から楽曲制作やらラジオドラマの編集やらでお世話になり始めており、吉田家は独身時代からセットでお世話になっていたのです。懐かしい方とも何人もお会いできたり、新しいつながりも出来たりと楽しい会でした。

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ところで、その三角山では月イチのペースで2年ほどラジオのパーソナリティをやらせていただいたことがありました。今日は、その時の話を。

音楽をやっていたのに、音楽のことがなぜかうまく話せなかった。

三角山放送局では、毎週土曜日は「リレーエッセイ」という番組を朝9時から夕方6時まで、1時間ごとにパーソナリティが入れ替わりながら自由に話す番組があります。

出ているのはプロの話し手ではなく、基本的には一般の中から「しゃべりたい!」と応募してきた人たち。みんな、それぞれの仕事のこと趣味のこと、思っていることなどを自由に話しています。

この枠が空いたので何かしゃべらないか、という話をいただいたぼくは、かなり気軽な感じで月イチの枠を引き受けました。確か2006年ぐらいのことです。

この頃から(まだ夫婦ではありませんでしたが)音楽ユニットのくおくおはライブ活動をしており、前の年にはフルアルバムも制作していました。しゃべるネタには事欠かないと思っていたのですが…。

いざ作っているオリジナル曲をかけたり、曲の説明をしたり、あるいはライブの告知をしても何かノって話せないというか、面白い感じにはなりません。うーん。何がいかんのだろう。オンエア後の帰り道にやや悶々とする日が2〜3回続きます。

試しに話題をゲームに変えてみたら…

ところで、この時はちょうど仕事でゲームプランナーをやっていた時代。DSやWiiが注目され始め、その企画を考えていた頃でした。仕事でいろいろ調べているので日本だけでなく海外の最新ゲーム事情も手に取るように把握していました(今はさっぱりですけど…)。このときはかなり真剣でした。今まで一回もやったことなかったポケモンやって、何が楽しいのか分析してみたりとか。

とにかく、ゲームの話なら少し長く話せそうだなと思ったぼくは、試しにワンコーナーだけ、ゲームの話をしてみることにしました。そしたら、自分でもビックリするぐらいしゃべれるしゃべれる。立て板に水を流すように話すことが出来て、自分でも話が転がって行くのが分かります。

オンエアは基本的に生放送ですが、ある程度原稿を用意していました。しかし、話題をゲームに切り替えたら細かい原稿は必要なくなってしまいました。「今日はこのテーマで行って、こういう結論に落とそう」という箇条書きのメモだけ。原稿からは離れて自分の言葉でしゃべれるようになり始めてしまった。

たぶん、音楽の話はまったく伝わらない話し方だったと思いますが、ゲームの話は伝わる話し方だったんじゃないかと思います。言葉の温度が全然違う。自分の頭で考え、自分の言葉になっているなという感じは、あとから同録を聞いて自分でも感じました。

自分が興味を持ってのめり込んでいれば自然と面白い話になる、わけでもなかった

ゲームは、好きというのもありましたが、企画を書いて人に伝える作業が必要なので、自分の中でかなり情報を整理していました。書き出して整理するとその現象の中の面白い点や伝えたい点が見えてきます。たぶんそれが効いたのでしょう。

一方、音楽はもちろん好きで続けていましたしこちらは今もやっています。別に興味がないわけじゃない。でも、音楽という行為自体を「言語化する」ところまでは行っていませんでした。

基本的には作って弾いて終わり、わー楽しいね…みたいな。それ以上のことを考えていなかったのです。技術のことなら話せるけど、そこにはあんまりメッセージ性がない。

しかし音楽だってもちろん、人に伝わってなんぼなのです。どこかで自分のやっていることの言語化は必要だな〜と今では思うのですが、そのことをまだよく理解していない時期でした(今だってどうかは分かりませんが)。

「これが面白い」×「こうだから面白い」

ちょっと話がそれてしまいました。

何はともあれ、パーソナリティの「これが面白い」という熱感と「こうだから面白い」という情報整理力が重なることで、はじめて話にドライブ感が生じるということに薄々気づくことが出来るようになってきました。

そんなわけで、こっちの方が番組として絶対面白いと思ったぼくは、途中から路線を切り替えてゲームの話をメインに据え、ゲームデザイン論をひたすら話したり友人のゲーム制作者にインタビューしたりする濃いめの番組構成に切り替えて一部でひっそり人気を博したのですが、2年ぐらいで仕事が忙しくなって番組は終了してしまいました。懐かしいなー。また機会があったら番組やってみようかな…。


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投稿者:

よしだ

よしだ

Webプロデューサー、レッスン&セミナー講師、マーケティングコンサルタント。ときどきカメラマンとしても活動。

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